モリタイシ『RANGEMAN』6巻、小学館

レンジマン 6 (6) (少年サンデーコミックス)

祝福するよ、大塚君
本書117ページ。

というわけで『いでじゅう』でかっ飛ばしてくれたモリタイシの『RANGEMAN』が「次回作にご期待ください」的な感じで終わってしまいました。打ち切りです。確かに冴えない男の子が主人公で、その後、ゴレンジャーのようなものが結成されても、敵にしろ味方にしろ特に漫画的な逸脱性を持っているキャラクターが登場してくるわけでもありませんし、一体この作品はどこを見れば良いのだろうかと読者として頭を抱えてしまう序盤であったと思います。

しかし、後半になって戦闘とかどうでも良くなり、大塚と風香をめぐる恋愛模様へと入っていったことによって、物語の機軸が見え、本当に面白い作品になったと思います。打ち切りという追い討ちがあったからこそ、ストーリーを恋愛一本に絞れ、逆説的には物語の質を高めたのかもしれませんし、しかし打ち切りにあわなければ、闘うたびに恋愛に関する記憶が薄れることを上手く利用できたのかもしれませんが。まあ、それはそれ。上手く終わって良かったと思います。

それにしてもスカウターみたいなものはどこに行ったのでしょうか・・・。