Mr.Children 『I (LOVE) U』

I LOVE U

というわけでネット上では未だに言及していなかったので、ってリアル世界でもあまりミスチルについて話さないのですが。非常に泰然とした作品で、ミスチルもついにこの域にまで到達してしまったのかと思うと刹那的な寂しさを感じるのも事実です。単純に桜井の離婚・再婚という個人史(でいいんだよね?あまりワイドショー的なネタは知らないのですが)で終わらせてしまいたくはないのですが、彼のパーソナリティに多くを左右されている以上は致し方ないことなのかもしれません。タイトルチューン(であろうと思われる)「And I Love You」の歌詞が「まだ助走を続けるさ 今日も一緒に超えてくれるかい 昨日を」となっているところが一つの変化であり、アルバム全体へと普遍化される問題のような気がします。「星になれたら」で「こっそり出てゆくよ」「長く助走をとった方がより遠くに 飛べるって聞いた そのうちきっと 大きな声で 笑える日が来るはず」と歌っていたあの時から比べるとその変化の大きさは推して知るべしというところでしょう。個人的には『It’s a wonderful world』以降、優しくなった視線とより鳥瞰的になってきた視界が、やはり寂しくもあり、頼もしくもありというところでしょうか。