GAINAX・カラー原作、高橋脩作画『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』1巻〜6巻、角川書店

新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 (1) (カドカワコミックスAエース)

新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画 (6) (角川コミックス・エース 148-6)

最早語る必要のない存在であるエヴァンゲリオン

のPCゲームのコミカライズになりますが、はっきり言ってストーリーというものがない。6巻に至るまで、初号機も弐号機も出てきません。にも関わらず、この作品では、碇ゲンドウ綾波が研究所で何かをやっているという表現・描写は各所にあるものの、結局核心は述べられずエヴァのテイストがうっすらと積み重ねられながらも、学園でのラブコメがただただ続くだけになっています。だいたいアスカとシンジが研究所で訓練と称し、シンクロナイズドスイミングをするという・・・。

結局のところ、一度、完成した世界観を乗っ取り、単なる二次創作が商業誌で行われているということになります。これは『鋼鉄のガールフレンド』と同じですね。しかし、消費する我々としても登場人物らの立ち位置や振る舞い、その他、所与に至るまで理解し、且つどれだけのズレが存在しているかを全て理解しえていないと楽しめないこのような作品がまかり通るとは。どれだけエヴァというコンテンツが巨大であるか。というか一定の通念として存在しているかを痛感させます。

って褒めてる。それはそうと破はいつですか。