僕らの住むこの世界では旅に出る理由があり

小沢健二の『犬は吠えるがキャラバンは進む』は本当に名盤だと思う。これを買ったのは中学生のときだというのに、未だに聞いている。そういうアルバムの一つに名を連ねていて、そういう蓄積がある自分はほんの少し幸せだと思う。最近、特に強く感じるようになってきたのは、これら様々な聞き込んできたアルバムのクリエーターたちと同年代になってきたこと。僕は、もう『犬』のときのオザケンを僕は越えてしまった。僕は「24years old」を作ったときの車谷を越えている。僕は『東京の空』のときの宮本と同い年か。僕は・・・。そこから先は石黒正数の『ネムルバカ』みたいな気持ちになるのでカットしよう。そんなに深刻でもないし。もう気が付いたら春になっていて、多分、『犬』よりは他のものを聞いたほうが良い季節になってきた。それでも新宿の雑踏の中、ここ数ヶ月愛用している真っ赤なヘッドフォンで「天使たちのシーン」を聞くのが格別なのである。年度末という中、四月以降を見据えながらも、とりあえず土日の2日で報告書を仕上げなければならない。という現実に一気に戻されるのが困る。あと、ボスの報告書のほうも。

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ネムルバカ (リュウコミックス)