岩本ナオ『Yesterday、Yes a day』小学館
二日酔いの中、寝転がって読んだ。
何のことはない少女漫画ではあるのです。友情だったり愛情だったり地縁だったりといったものが、ぐるぐると廻りながら、ダラダラと続いていきます。もちろん1巻で終わっているがゆえに最後はすっ飛ばされたような気がしますが、それでも特に何らかの結末にたどり着くというよりは、そこにあるその時を切り取ったという点が評価できるのでしょうか。
言葉の端々には登場人物たちの色々なストーリーが垣間見られますが、それを全て説明することなく、ただ淡々と田舎の生活を映し続ける。一見するとだから本当に普通の作品とも言えますが、あまり多く描かなかった部分というのが、深遠的な効果を読み手に作り出しています。