岩永亮太郎『Pumpkin Scissors』8巻、講談社

Pumpkin Scissors 8 (8) (KCデラックス)

7巻から続く「カルッセル編」は非常に秀逸な作品です。たまにこういう話が挿入されてくると異様なほど盛り上がるから漫画読みはやめられません。しかし、非常にシリアスな話であり、アリス少尉を筆頭とするパンプキン・シザーズは物語に介入してくる第3者的立場であり、彼らが潜入した街を舞台に、主人公組とは別の面々を機軸にストーリーが構成されます。

そして、何より7巻で示されたヒロインの死。既に救われないことを前提としたこの物語に、どのようにして救いへの道を作り出すのか。アリス少尉以下の面々がバラバラとなって活動しているこの現状で、いかにカタルシスの昇華を行なっていくのか、本当に見物です。9巻が楽しみ。