五十嵐大介『カボチャの冒険』竹書房

カボチャの冒険 (バンブー・コミックス)

『リトル・フォレスト』に続く、スローライフ漫画。隣家とは100m離れているという村落に暮らす作者が眺めた飼い猫カボチャを描いた作品です。前回は農村での生活というものに重点を置かれ、特に食べることが強調されていました。それは生物としては非常に重要なことで、ほとんど自給自足のような生活をしている以上は当然のように出来上がってくる作品でしたが、読んでいるこちらとしてはもう全くのファンタジーでした。このような生活があるというのは頭では分かっていますが、見たこともないし、もちろん体験したこともありません。そういう点では、淡々としつつも迫力のある作品でした。

今回は飼い猫に焦点を当てるということで、より作者のリアルに迫った作品となっています。猫に振り回されている作者が何か楽しそう。それにしても、人が登場しません。当たり前なのです。でも、猫の餌のカリカリしたやつとかは、やっぱり買い出しに出かけるのでしょうね。とか、どうでもいいことを考えます。