下村トモヒロ 『女王騎士物語』 8巻 スクウェア・エニックス

女王騎士物語 8 (8)

典型的な少年漫画です。王道とはこのことを言う。

女王騎士になるために、貴族たちに混じって、実力だけで試験を突破していく主人公というのは、見慣れた構図で、何よりこの「試験」という振り分け自体が少年漫画ではある程度の普遍性を持ったものだと思います。ハードルをクリアさせることで、実は主人公とその他との身分差等を全て均等にしてしまう(ように見せかける)という手法は、主人公の個人性を引き立てるためだと思いますが、実際には階級が存在しながら、ここまで「仲間」になれるはずはない・・・と思います。その試験が終わった後の数巻は、敵対勢力との抗争(というより小競り合い)の傍らで、同期の女王騎士たちとの関係性構築につとめています。さあ、どうなるか。

それにしても女王騎士ってこれほど幼いものなのか。指導者たちは年取っているように見えるのですが・・・という構造まで考え出すと崩壊しそうですね。とりあえずドリルがツンデレです。と思ったら、メガネもツンデレです。