谷川建司「メディアとしての食玩」(『拡散するサブカルチャー』青弓社、2009年)

拡散するサブカルチャー―個室化する欲望と癒しの進行形 (青弓社ライブラリー)拡散するサブカルチャー―個室化する欲望と癒しの進行形 (青弓社ライブラリー)
谷川建司

青弓社 2009-05
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というわけで16日からビックリマンが発売されていますが、皆、買ってますか!僕はさっそく大人買いですが何か。ウエハースもちゃんと食べますよ。結構、美味しいと思います。

それに合わせたわけではありませんが、食玩の論文を読みました。グリコ・紅梅・カバヤ仮面ライダービックリマン→現在という大まかな流れは良いとは思いますが、実際に買う側の人間としては少し分類に疑問が残ります。チョコエッグなどから玩具にお菓子が申し訳程度に付くという形式が展開していくわけですが、それらの下地に前段階のビックリマンやライダーカードがあったというのは、まあ、文化的な素地としてあるでしょう。しかし、では現在の食玩の造形が素晴らしい海洋堂的なものだけだけかというとそうではなく、ビックリマンなどによって作られた文化的側面は神羅万象チョコなどにきちんと受け継がれていると思います(とビックリマンを過去のものにしてはいけないのですが)。良くも悪くも断片化された世界がカードを集めることによって再構築されるという大塚英二的な世界観なわけですし、一部の大きな男の子たちは買い集めていたわけですし。しかし、カードを集めるという点もまたポケモンやらなにやらの存在があって。

とあれもこれもと付随するデータだけが思い浮かんでは消えていく感じで論文を読んでいました。