そりゃそうだよ、当然、痛い

午後から学会報告を聞きに行く。あいにくの雨。って土砂降り。昼頃は全くふっていなかったので侮って雨傘を持たずに出てしまいました。しかし、折り畳み傘では到底対応できません。悪いのは傘ではない。報告は、ベテランの老獪な(笑)近世史報告と丁寧な近代史報告の2本立て。前者は「わからない」という言葉を出発点にし、語りだすという、先日読んだ『博士の愛した数式』の博士のような滑り出しでした。僕がゼミ報告や学会報告をやると如何に「わからない」という言葉を使わずに、はったりと笑顔で切り抜けるかということに終始しますが、さすがはベテラン。というより研究の本質です。後者は僕には思いつかないような広がりの中での研究。個人的には前者より面白かった。確かに国家レベルで語り出すと、そのような広がりを持たせることが可能なのでしょうが、出来上がったものから自明性はすぐに見える。自分の研究をあそこまで広げることが可能かどうか。難しいなあ。在地レベルの研究と指導教授の要求してくるレベルとでは位相が違うために、どう対応するのか。と思いながら、地下鉄で帰る。雨なので。